こんにちは、MackerelチームCREの武藤( id:kmuto )です。春の訪れとともにMackerelにもまた便利で新しい機能が加わりました! 今回のアップデート内容をお知らせいたします。
- オーガニゼーションに任意の管理名を付けられるようになりました
- AWSインテグレーションがAmazon OpenSearch Serviceに対応しました
- 表示する系列を維持したグラフを共有できるようになりました
- アカウント設定で、オーガニゼーションごとの通知購読管理ができるようになりました
- メール通知を拒否にしているときに、チャンネル画面でその状態が示されるようになりました
- カスタムダッシュボードのグラフスライダーをキーボードで操作できるようになりました
- mackerel-sql-metric-collectorのコンテナイメージをAmazon ECR Public Galleryで提供するようになりました
- mackerel-plugin-redisがRedisへのTLS接続をサポートしました
- mkrコマンドのdashboardsおよびmonitorサブコマンドでJSONファイルを取り込む際、BOM付きのファイルを許容するようになりました
- (訂正)Mackerelを開発・運用する株式会社はてなテクノロジーソリューション本部第1グループが情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際標準規格「ISO27001」認証を取得しました
オーガニゼーションに任意の管理名を付けられるようになりました
複数のオーガニゼーションをお持ちでその名前付けや管理に頭を悩ませているユーザーの皆さまに朗報です!
Mackerelのオーガニゼーション名は英数字とハイフンのみに制限されていますが、任意の別名を「管理名」としてオーガニゼーションに設定できるようになりました。



日本語や絵文字を含む任意の名前をオーガニゼーション名とは別に設定でき、Webコンソールやアラートメールといったユーザーの目に触れる場面で使われます(APIの操作では従来のオーガニゼーション名を使用します)。
管理名の設定は、オーガニゼーションの新規作成時またはオーガニゼーションの設定の画面で行います。

なお、オーガニゼーションのアイコンは、Gravatarというサービスでメールアドレスに紐付けたアバター画像を利用しています。
AWSインテグレーションがAmazon OpenSearch Serviceに対応しました
Amazon OpenSearch Serviceは、旧称ではAmazon Elasticsearch Serviceと呼ばれていた検索・分析エンジンです。
MackerelのAWSインテグレーションは従来Amazon Elasticsearch Serviceのみの対応となっており、Amazon OpenSearch Serviceについては同じようにメトリックを取得できるものの、Amazon OpenSearch Serviceで拡張されたメトリックについては対象にできませんでした。
このたび、MackerelのAWSインテグレーション対象の「Elasticsearch Service」を「OpenSearch Service」に変更し、Amazon OpenSearch Serviceで拡張されたメトリックも取得するようにいたしました。
これに伴い、Amazon OpenSearch Serviceをご利用の場合に最大で取得されるメトリック数は従来の72から129に増加しています。取得できるメトリックについては、以下のヘルプをご参照ください。
多くの有益なメトリックを取得できますが、マイクロホストのメトリック数の超過課金にもつながりますので、「Elasticsearch Service」を使ってAmazon OpenSearch ServiceをMackerelで監視されていたユーザーの皆さまには、ご注意のほどよろしくお願い申し上げます。
取得するメトリックは、AWSインテグレーションの「OpenSearch Service」にある「取得するメトリックを指定する」内のチェックボックスを使って取捨選択できます。

また、以前の告知にてご案内したとおり、「新規メトリックを自動的に追加する」をオフにすることで、以降機能追加されるメトリックを自動取得対象にしないようにできます。
表示する系列を維持したグラフを共有できるようになりました
Mackerelでグラフをほかのユーザーに見せたいとき、リンク、埋め込み、そしてURLによるグラフ公開といった共有方法を利用できます。しかし、グラフが複数の系列で込み入っていると、共有されたグラフから今どの系列を見るべきなのかというのが瞬時にわかりにくいことがあります。
この解決手段として、複数の系列を含むグラフにおいて特定の系列だけを表示した状態で共有できるようになりました。リンク共有・埋め込み共有(iframeのみ)・公開共有(iframeのみ)で利用できます。
現時点での仕様上、系列を選択した共有は、全画面表示からの操作となります。共有したいグラフを全画面表示にした上で、表示したい系列を選択してください。「グラフを共有」ボタンをクリックして、共有方法の中の「選択した系列を維持する」にチェックを付けると、その時点で選択されている系列だけのグラフとして共有されます。



必要な情報だけを抽出して一目でわかる状態で伝達しやすくなるので、ぜひご利用ください。
アカウント設定で、オーガニゼーションごとの通知購読管理ができるようになりました
これまでお伝えしているとおり、アラートなどの通知メールには配信停止リンクやワンクリック購読解除を用意しています。このたび、現在の通知購読状況を一覧および設定できるメニューをアカウント設定に追加いたしました。
アカウント設定の「メール通知」メニューで、通知の一括拒否あるいは個々のオーガニゼーションについて受け取り可否を設定できます。

メール通知を拒否にしているときに、チャンネル画面でその状態が示されるようになりました
前項に関連して、現在のオーガニゼーションについてメール通知を拒否している場合は、チャンネル画面に「〜さんのアラートメール通知受信設定は無効です。」と明示するようになりました。

カスタムダッシュボードのグラフスライダーをキーボードで操作できるようになりました
以前の告知でカスタムダッシュボードでグラフスライダーが利用できるようになったことをご紹介しましたが、このグラフスライダーにキーボードフォーカスが当たっているときにはキーボードでグラフの移動ができるように改良いたしました。

なお、カスタムダッシュボードのグラフスライダーの表示・非表示は以前の告知から変更され、ダッシュボードの上部のボタンの一番左側に「移動」という名前で配置されています。
キー操作は以下のとおりです。
- →または↑:スライダーの値を増加(先の時間に移動)
- ←または↓:スライダーの値を減少(前の時間に移動)
- Home:スライダーの最初に移動(範囲内で最も古い時間に移動)
- End:スライダーの最後に移動(範囲内で最も新しい時間に移動)
mackerel-sql-metric-collectorのコンテナイメージをAmazon ECR Public Galleryで提供するようになりました
各種のデータベースからクエリした結果をMackerelのメトリックとして投稿できるmackerel-sql-metric-collectorのコンテナイメージを、Amazon ECR Public Galleryで提供開始しました(v0.2.1)。
ECSやDockerなどで、ビルドする手間なくすぐにmackerel-sql-metric-collectorをご利用いただけます。
mackerel-sql-metric-collectorの利用例については、以下の記事をご覧ください。
mackerel-plugin-redisがRedisへのTLS接続をサポートしました
Redisのメトリックを取得するmackerel-plugin-redisプラグインが、経路暗号化のためのTLS接続をサポートするようになりました(mackerel-agent-pluginsバージョン0.80.0に収録)。
デフォルトはTLSなしですが、-tls
オプションを付けるとTLSで接続します。自己署名証明書などを使っていて証明書の検証を無視したいときにはさらに-tls-skip-verify
オプションも指定してください。
mkrコマンドのdashboardsおよびmonitorサブコマンドでJSONファイルを取り込む際、BOM付きのファイルを許容するようになりました
MackerelのCLIツールであるmkrコマンドにはさまざまなサブコマンドがありますが、JSON形式で記述された設定ファイルをMackerelサーバーに送って反映させるものとして、次の2つがあります。
mkr dashboards push -F ファイル
:ダッシュボードの設定を送るmkr monitors push -F ファイル
:監視ルールの設定を送る
いずれもUTF-8エンコーディングのJSON形式ファイルを指定するのですが、ファイルの先頭に「BOM」と呼ばれる不可視データが含まれていると従来は奇妙なエラーで失敗していました。BOMは特にWindowsアプリケーションでは暗黙に付けることがあり、これをユーザーが意識しなければならないのは不便です。
mkrバージョン0.55.0(Windowsではmackerel-agentバージョン0.79.0に内包)で、JSON形式ファイルの先頭にBOMがあっても正常に送信できるように修正しました。
(訂正)Mackerelを開発・運用する株式会社はてなテクノロジーソリューション本部第1グループが情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際標準規格「ISO27001」認証を取得しました
前回の告知でご案内しておりました、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際標準規格「ISO27001」認証の取得につきまして、一部訂正がございました。詳細については下記記事をご参照ください。