こんにちは。Mackerelチーム CRE の西山( id:tukaelu )です。今回のアップデート内容をお知らせします。
- mackerel-agent configtestによるチェックが強化されました
- mackerel-plugin-elasticsearchに新たなメトリック、オプションが追加されました
- mackerel-plugin-mongodbにオプションが追加されました
- terraform providerに未対応だったAWSインテグレーションを追加しました
- Windows版のmackerel-agentにおけるセキュリティを強化しました
- アクセシビリティの改善を行いました
- 【予告】Kubernetes 環境でのメモリに関するメトリックの内容が変わります
- Mackerelアドベントカレンダー2022受付中です!
mackerel-agent configtestによるチェックが強化されました
チェック監視やメトリックプラグインの設定などでmackerel-agentの設定ファイルを変更する際、ターミナルから以下のコマンドを実行することで事前に設定ミスの有無を確認することができます。*1
mackerel-agent configtest
これまでは簡易的な構文チェックに対応していましたが、タイプミスなど記述に誤りがある場合についても事前にチェックできるようになりました。
なおこちらの開発にあたり、不具合の修正でMackerelユーザーの方からコントリビュートでご協力いただきました!ありがとうございます! 設定変更の際の記述ミスによるmackerel-agentの起動の失敗を防ぐことが出来ますので、ぜひご活用ください!
mackerel-plugin-elasticsearchに新たなメトリック、オプションが追加されました
-insecure
オプションを指定することで、自己署名証明書の検証がスキップされるようになりました。-user
,-password
オプションの指定によるBasic認証に対応しました。-suppress-missing-error
オプションを指定することで、未提供のメトリックがある場合のエラー出力が抑止されるようになりました。- スクリプトに関する以下のメトリックが追加されました。
- compilations
- cache_evictions
- compilation_limit_triggered
こちらのアップデートもユーザーの方からコントリビュートいただきました!ありがとうございます!
mackerel-plugin-mongodbにオプションが追加されました
-metric-key-prefix
オプションを追加しました。これにより一つのホストで複数のMongoDBインスタンスを監視できます。
terraform providerに未対応だったAWSインテグレーションを追加しました
terraform providerからAWSインテグレーションの設定をする際、以下のAWS製品の監視設定に対応しました。
- Route53
- Amazon Connect
- DocumentDB
- CodeBuild
Windows版のmackerel-agentにおけるセキュリティを強化しました
mackerel-agentをビルドするGoのバージョンを1.19.3にアップデートしたことにより、Windows環境でサブプロセスに対して意図しない環境変数を設定できてしまう脆弱性に対応しました。
詳しくは以下のIssueをご確認ください。
mackerel-agentのバージョンアップにはこの様なセキュリティフィックスも含まれておりますので、定期的なアップデートをお勧めいたします。
アクセシビリティの改善を行いました
新規ホストの登録画面にて、OS選択などのアコーディオンの操作をキーボードのTabキーで行えるようになりました。
【予告】Kubernetes 環境でのメモリに関するメトリックの内容が変わります
Kubernetes 1.24 以降で仕様が変わり、環境によっては mackerel-container-agent でメモリ使用量が取得できなくなっています。
そのためコンテナのメモリ使用量 (container.memory.コンテナ名.usage
) として取得していた値の取得先を /summary/stats
API の UsageBytes
から WorkingSetBytes
へ変更します。
UsageBytes と WorkingSetBytes の違いは次の通りです。
UsageBytes = RSS + page Cache
WorkingSetBytes = UsageBytes - total_inactive_file
WorkingSetBytes
はUsageBytes
以下の値となります
次回リリースの mackerel-container-agent v0.8.0 から変更されます。値の傾向が変わる可能性があるため、必要に応じて監視設定の見直し等をお願いいたします。 この変更で影響が発生するのは、Kubernetes 環境(EKSを含む)ものであり、他のコンテナオーケーストレーション環境では影響ありません。
あらかじめご承知おきのほど、よろしくお願いいたします。
Mackerelアドベントカレンダー2022受付中です!
恒例になりましたが、今年もアドベントカレンダーへのエントリを受け付けております!ぜひご参加ください!
*1:環境変数にコマンドへのパスが通っている必要があります。