OpenTelemetry対応のメトリックを正式リリースして価格体系を更新します

こんにちは! Mackerel チーム、サブディレクターの id:RyuGoo です。本日より、パブリックベータとして公開していたOpenTelemetry対応のメトリック(ラベル付きメトリック)を正式版としてリリースします。あわせて、今後のMackerelのOpenTelemetry対応の開発方針について紹介します。

また、2024年10月1日のお知らせに関する再度の周知となりますが、本日より価格体系を更新しております。改めてご確認いただけますようお願いいたします。

「OpenTelemetry対応のメトリック」機能を正式リリースします!

2024年8月26日のお知らせで紹介させていただいた通り、今後Mackerelは「始めやすくて奥深い、可観測性プラットフォーム」として、OpenTelemetryを基盤にしたオブザーバビリティプラットフォームへと進化していきます。

本日(2024年11月1日)からOpenTelemetry対応のメトリックの投稿と、このメトリックを探索してシステムの状況を理解、把握するための「メトリックエクスプローラー」機能を正式版としてリリースします。

OpenTelemetry対応のメトリックとは?

OpenTelemetryはベンダーに依存しないオブザーバビリティの標準規格です。このメトリックには以下のようなメリットがあります。

  • OpenTelemetryに対応する多くのツールやサービスからメトリックを収集できる
  • メトリックにメタデータ(ラベル)を付与することで、探索的な行動が可能となるメトリックを投稿できる
  • (Mackerelにおいては)ホストという単位に縛られない柔軟な投稿と利用ができる

MackerelではOpenTelemetry規格に準拠したメトリックのことを「ラベル付きメトリック」と呼んでいます。ラベル付きメトリックに関する詳細な開発背景、考え方については以下の記事もご覧ください。

mackerel.io

ラベル付きメトリックを投稿するには?

ラベル付きメトリックをMackerelに投稿するには、OpenTelemetry SDKをアプリケーションやサービスに組み込んで計装するか、OpenTelemetry CollectorのReceiversを用いる方法があります。詳しい方法については以下のヘルプページをご覧ください。

mackerel.io

ラベル付きメトリックだからできる新しい活用方法

まずはラベル付きメトリックを「メトリックエクスプローラー」から使いこなす方法を紹介します。「メトリックエクスプローラー」はラベル付きメトリックを探索して可視化する機能です。メトリックに付与されているラベル情報を元に画面上で試行錯誤を繰り返しながらメトリック探索を行い、結果をグラフで表示できます。表示されたグラフには iratemax などの関数を適用したり、監視ルールに追加することもできます。

メトリックエクスプローラーを活用することで、特定のラベルを持つメトリック、または持っていないメトリックを絞り込んで状態を確認したり、異なる値を持つラベル(例えば HTTP のステータスコード)の値を変えながら状態を確認したりできるなど、メトリックを探索しながら調査に役立てることが可能です。

メトリックエクスプローラー

探索結果のグラフを監視ルールに変換する

カスタムダッシュボード上でラベル付きメトリックをグラフとして表示するための「クエリグラフ」機能もあります。ラベル付きメトリックを投稿してシステムメトリックを再現する例を紹介した記事もありますので、ぜひ、そちらもご覧ください.

クエリグラフ

ラベル付きメトリックのご利用料金

正式化にあわせて、ラベル付きメトリックの利用には11円(税込)1 メトリック/月の費用が発生します。1日あたりどれだけのメトリックを送信しているかはオーガニゼーションのページの利用状況タブから確認できます。

利用状況タブのメトリック数

今後のOpenTelemetry対応について

Mackerelでは今後、OpenTelemetryの「トレース」と「ログ」についても開発し、対応を進めていきます。

「トレース」については、Vaxilaを現在体験版と位置づけて公開中ですが、2025年の前半に正式版を公開できるよう鋭意開発中です。2026年には「ログ管理機能」の公開を予定しています。

OpenTelemetryを基盤として対応環境を拡充しつつ、導入しやすくチームに浸透しやすい形でMackerelらしいオブザーバビリティ体験を実現していきます。

トレースの体験版として公開中のVaxila

価格体系の更新について

「ホスト」という単位に縛られないメトリックを導入しより柔軟なメトリックの活用を可能にするため、本日(2024年11月1日)から価格体系を更新いたしました。再度の周知となりますが、変更の詳細については以下をご覧ください。

変更内容

  • 「メトリック」という価格単位の新設と、それに伴うサービスメトリックの無料枠廃止
  • 「スタンダードホスト」の価格の引き上げ
  • 「最低利用料金」の新設

利用料金の詳細な算出方法に関しては、利用料金算出方法もあわせてご参照ください。

<価格表>

商品名 2024年10月31日までの利用分 2024年11月1日からの利用分
スタンダードホスト 1,833円(税込)
スタンダードホスト/月
2,180円(税込)
スタンダードホスト/月
マイクロホスト(変更なし) 660円(税込)
マイクロホスト/月
660円(税込)
マイクロホスト/月
メトリック(新設) 11円(税込)
1メトリック/月

<各機能の料金換算について>

項目名 2024年10月31日までの利用分 2024年11月1日からの利用分
スタンダードホストメトリック数 スタンダードホストに含まれる200メトリックを超過した場合、200メトリックごとに1スタンダードホスト分の費用発生。 1スタンダードホストに含まれる200メトリックを超過した場合、11円(税込)/1メトリックの費用発生。
マイクロホストメトリック数 1マイクロホストに含まれる30メトリックを超過した場合、30メトリックごとに 1マイクロホスト分の費用発生。 1マイクロホストに含まれる30メトリックを超過した場合、11円(税込)/1メトリックの費用発生。
サービスメトリック数 1スタンダードホスト以上登録がある場合は、1オーガニゼーションあたり200メトリックまで無料。
200メトリックごとに1スタンダードホスト分の費用発生。
サービスメトリックのホスト台数換算は廃止され、11円(税込)/1メトリックの費用発生。
外形監視数 1スタンダードホスト以上登録がある場合は、1オーガニゼーションあたり20 URLまで無料。
20 URLごとに1スタンダードホスト分の費用発生。
1オーガニゼーションあたり20 URLまで最低利用料金に含まれる。
20 URLごとに1スタンダードホスト分の費用発生。
機械学習による異常検知
(変更なし)
ロール内異常検知の対象となっているロールに含まれるホスト5ホストにつき1スタンダードホスト分の費用発生。 ロール内異常検知の対象となっているロールに含まれるホスト5ホストにつき1スタンダードホスト分の費用発生。

販売店および販売店経由でMackerelをご利用のお客様へ

  • 弊社より個別に通達させていただきましたお客様については、旧価格体系でのご提供となります(最長2025年10月利用分まで)。本記事記載の価格体系への移行時期はお客様ごとに異なります。
  • 販売店・販売店経由でご利用のユーザー様は現行料金でのご提供となります(2025年10月利用分まで)。本記事記載の価格体系への移行時期は販売店様ごとに異なります。