VaxilaのUIが日本語表記に対応し、URLにオーガニゼーション名が含まれるようになりました ほか7件のアップデート

Mackerel チーム CRE の須藤 ( id:do-su-0805 )です。もうそろそろ本年も終わり、2025年が始まりますね。 Mackerel ではラベル付きメトリックやSAML対応、価格体系の変更等様々な変化があり、あっというまの一年となりました。 2025年もさらに進化を目指すMackerelをどうぞよろしくお願いいたします。

それでは、2024年最後のアップデート内容をご紹介いたします。

VaxilaのUIが日本語表記に対応し、URLにオーガニゼーション名が含まれるようになりました

分散トレーシングサービス Vaxila(ヴァキシラ)が Mackerel の機能として使えるようになりました - Mackerel ブログ #mackerelio にてお伝えしているように、2024年8月より分散トレーシングサービスである Vaxila をトレース機能の体験版として提供しております。

今回の改修でUIが日本語で表示されるようになり、使いやすくトレースのブラウジングをしていただけるような変更をしております。

日本語化された表示の様子

また、URLにオーガニゼーション名が、https://mackerel.io/orgs/<オーガニゼーション名>/tracing/ のように含まれるようになりました。 これにより、複数のオーガニゼーションを運用されている場合、どのオーガニゼーションのVaxilaを利用しているのかが明確にわかります。

URLにオーガニゼーション名(本例では mackerel-bizdemo )が含まれている様子

退役済みホスト一覧が退役日時順で表示されるようになりました

「ホスト」タブより確認できる退役ホスト一覧について、退役日時順で表示されるようになりました。
なお、2016年1月14日以前に退役されたホストについては退役日が記録されていないため、退役日が - として表示され、末尾に表示されます。

退役ホスト一覧にて、退役日時順で表示されている様子

カスタムダッシュボードで PromQL の irate 関数を利用する際に、表示範囲による表示不可条件を緩和しました

Mackerelでは、グラフ表示時の表示範囲によってグラフを構成する各点の間隔が変化する仕組みを採用しています。 その影響で、PromQLで範囲ベクトルセレクタを利用する関数(例: irate関数)を使用する際、指定した範囲ベクトルセレクタの範囲とグラフの表示範囲が大きく異なる場合に、グラフが正しく表示されない問題が発生していました。この仕様を緩和し、表示が正しく行われないケースを削減しました。

アラート一覧画面にてホストを条件に絞り込む際に、管理名やホストIDを利用して絞り込めるようになりました

アラート一覧画面では、サービス・ロールやホスト名などを条件にアラートを検索することができますが、今回の改修でホストでの絞り込みの際にホスト名だけでなく、「ホストID」(設定している場合は「管理名」)も絞り込み条件に利用できるようになりました。
同名のホストが多数いる場合などに、管理名やホストIDを利用し、区別して絞りこみできるようになっています。

アラート一覧の絞り込みにて、ホストを選択する際にホスト名と管理名とホストIDが表示されている様子

SAML機能にて JIT Provisioning に対応しました

SAML機能をご利用の際、事前にIdP側ユーザと同じメールアドレスを利用するMackerelユーザを作成しておく必要があり、ユーザが存在しない場合はエラーとなっておりました。
JIT Provisioning に対応したことで、Mackerelユーザが作成されていない場合に作成画面が表示されるようになり、シームレスなMackerel利用開始が可能となっております。

JIT Provisioning によってユーザが作成される際に表示される確認画面

Windows版 mackerel-agent に mackerel-plugin-snmp と check-ping プラグインが同梱されました

公式メトリックプラグインの1つである mackerel-plugin-snmp と、公式チェックプラグインの1つである check-ping について、 Windows版mackerel-agentに同梱されるようになりました。
mackerel-plugin-snmpではネットワーク機器などからMIBの値をSNMPで取得してメトリックとして投稿することができ、check-pingではPINGによる疎通確認の結果を利用したチェック監視が可能です。
詳しくは両プラグインのヘルプ・READMEをご参照ください。

監視ルールの登録・更新APIを利用してクエリ監視を作成する際、legendが必須となっていたのをOptionalに変更しました

クエリ監視ルールの登録や更新をAPIで実行する際、legend (アラート画面などで表示するグラフの凡例) の指定が必須になっておりましたが、これをoptionalな引数に変更しました。 監視ルールの登録・更新APIについては、以下をご参照ください。

CLIツール mkr を利用した監視ルールの更新・比較が、クエリ監視利用時に失敗していたのを修正しました

CLIツール mkr では監視ルールに関する操作として、「内容取得(pull)」、「手元ファイルの内容を利用した監視ルール設定反映(push)」「手元ファイルとMackerel上の設定比較(diff)」という3つのオペレーションを実施できます。 このうち、「手元ファイルの内容を利用した監視ルール設定反映(push)」と「手元ファイルとMackerel上の設定比較(diff)」について、クエリ監視に関する操作がある場合はエラーになっておりましたが、クエリ監視に対応したことでエラーにならず反映と比較が実施できるようになりました。

CLIツール mkr についてや、mkr を利用した監視ルールに関する操作について、以下ヘルプをご参照ください。
CLIツール mkr を使う - Mackerel ヘルプ

本更新は mkr v0.59.0 よりご利用いただけます。