mackerel-agentのLinuxのメモリ利用率算出方法の改善と仕様調整のお知らせ

表題の通り、今週リリースされた mackerel-agent v0.54.0 より、新しめのLinuxにおけるメモリ利用率の算出方法が変更となりました。この対応により、より正確なメモリ利用率が算出されるようになりました。対象は以下のとおりです。

  • Kernel 3.14以降のLinux
  • もしくは /proc/meminfo に MemAvailableがバックポートされている環境

具体的には、Ubuntu16.04以降、Debian8以降、CentOS6.6以降、Amazon Linux 2014.09以降などです。

それに伴い、対象のホストにおけるシステムメトリックのメモリの積み上げグラフの表示と内訳も変更になります。具体的には以下のとおりです。

  • 既存環境: used + buffers + cached + free = total
  • 対象環境: used + available = total

既存環境では、usedの他にbuffersとcachedとfreeが積み上げ表示されるのに対し、対象環境では、availableのみが積み上げ表示されます。これは、近年のLinuxのメモリ利用の内訳が複雑化しており、buffersやcachedが必ずしも開放可能な領域とは限らなくなっているからです。

この変更により、より正確なメモリ利用率が取得できるようになりましたが、値の傾向が変わる可能性があるため、必要に応じて、監視設定の見直し等をお願い致します。

今後共Mackerelをよろしくお願いいたします。