【レポート】de:code 2019に参加しました

こんにちは。Mackerelチーム セールスの木原(id:yasunori-k)です。

今年は縁があり、Mackerelブログで、de:code 2019のメディアスポンサーをすることとなりました。de:code 2019の会期中まで、このブログのサイドバーにもde:code 2019のバナーを掲載していたので、目にされた方もいらしたのではないでしょうか。本稿では、メディアスポンサーとしてde:code 2019に参加したレポートを執筆します。

de:code とは?

de:code 2019のサイトから引用すると、

de:code (デコード) は、開発者をはじめとする、IT に携わるすべてのエンジニアの皆様を対象にした、今年で 6 回目となる年に一度のテクニカル カンファレンスです。de:code 2019 では、AI、Mixed Reality、サーバレス、コンテナ、IoT をはじめとする、「今すぐ使えるテクノロジ」と「未来を創るテクノロジ」を知り、学び、体験いただけるセッションとプログラムを提供いたします。また、直前に米国シアトルで開催される開発者向けイベントである Microsoft Build (2019 年 5 月 6 日 - 8 日) で提供される最新情報も凝縮して、日本のお客様にいち早くお届けします。

ということで、Microsoftの最新動向を日本で知ることのできるイベントです。

セッション一覧を見るとコンテナ(Kubernetes)に関する内容も多く、Mackerelとしても気になるイベントです。今回はMackerelチームのエンジニアと一緒に、基調講演のほかに、コンテナ関連で気になったセッションを聴講してきたので、かんたんにレポートしたいと思います。

基調講演

基調講演の内容はオンデマンド配信もあって便利ですね。

基調講演では、AIやMixed Reality(MR)、そしてクラウドテクノロジーに対するマイクロソフトの取り組みが発表されていました。やはりAIやMR(HoloLens 2含む)のパートが盛り上がったように感じましたが、個人的にはクラウドテクノロジーのパートのなかで「OSS」や「マルチクラウド」というキーワードが何度も登場していたのが印象的でした。他社プラットフォームやサービスの名称が比較的ポジティブに取り上げられていて面白かったです。

ほかには、基調講演中に事例や提携が発表されるごとに、数分後にはそのプレスリリースが配信されており、イベントとプレスの連携のスムーズさに驚きました。すごくしっかりしたイベント運用でした。

以下では、基調講演のテーマごとに感じたことを紹介します。

Azure DevOps

Azure DevOpsは、基調講演でも大きく取り上げられ、セッションやデモブースも用意されていました。Azure BoardsAzure PipelineはGitHubと連携できることも繰り返し伝えられており、GitHubがマイクロソフト傘下のサービスとして連携を強めていると感じました。

またAzure DevOpsは マルチクラウド対応 を謳っており、 パイプライン上でAKS/EKS/OpenShift、それぞれのKubernetesにデプロイできる というデモのシナリオが用意されていました。自社サービスであるAKSや提携発表のあったOpenShiftだけでなく、EKSの名前も一緒に出てきたのが印象的でした。

Microsoft Windows Terminal

Welcome to the New Windows Terminal というメッセージとかっこいい紹介映像が流れて面白かったです。社内でも「(このUIとフォントなら)使ってみたい」というコメントがありました。やはり日常的に利用するツールのUIは大切ですね。

React Native for Windows

Windows 向けの React Nativeの話もありました。Xamarinとの違いや棲み分けがどうなっていくのか気になりましたが、その点には触れられていなかった気がします。今後はReact Nativeが主流になっていくのか気になりました。

以上が基調講演のレポートです。続けて印象的だったセッションのレポートを続けます。

CD06 | しくみがわかる Azure Kubernetes Service (AKS) ~開発者目線で Kubernetes の基本を理解する~

立ち見が出るほど盛況なセッションでした。来場者のKubernetesやAKSへの関心の強さを感じました。

セッション内容は、冒頭に「Kubernetesの基本的な仕組み」を紹介するとあったとおり、Kubernetesの話が多く、AKSの話はあまりありませんでした。

セッションの最後に「50日でKubernetesをマスターするためのトレーニングパス」という学習コンテンツが紹介されていました。

CD12 | マネージド Kubernetes ガチ本番運用 in ZOZOTOWN

株式会社 ZOZO テクノロジーズ様の開発部のおふたりによるセッションです。AKSを本番環境で使っている方々のお話です。

セッションのなかで印象的だったのは、マネージドサービス(AKS)を利用しても運用は簡単にはできなかったという話です。Kubernetesの学習コストは当然かかり、またKubernetesはアップデートサイクルが早くて追従が大変だったようです。その中でクラウドベンダー(マイクロソフト)の協力が大きく役に立ったようで、サポート品質の高さ、AKSのなかのKubernetesの話も質問できる対応力、週次ミーティングの開催が役になったと発表されてました。 調べるのに1時間かかるなら、5分で問い合わせた方が良い という話もでてきて面白かったです。実際には1時間以内に回答があるとは限らないと思うので、悩んでるうちに別のことをすすめたほうがいい、ということでしょうがサポート品質の高さがあってこその対応だと感じました。

最後は安定稼働までの道のりとして、「やればできる」というメッセージとともにいくつかのテーマでお話されていました。「Kubernetesの知識は必須」というそれはそうという話や、「マネージドサービスであっても測定する」「Podは想定以上に落ちる」という話をされていました。弊社エンジニアと話をすると、どれも「やはりそういうものか」という内容だったようです。そして、この状況に対応するベストプラクティスが必要という状況が、Kubernetesユーザーの間で共通の状況だと感じました。このへんに対するアプローチをMackerelから発信していけたら面白いのだろうなと感じています。

DP07 | そのオンプレの DB、どうやって Azure SQL Database へ移行しますか? ~Benesse 進研ゼミの事例~

本セッションでは、弊社のお客様が登壇されていました。メインテーマはタイトルの通り、Azure SQL Databaseへの移行に関してでしたが、その中でMackerelによるメトリック監視が有効だったとお話していただきました。Mackerelの導入で品質が本当にあがったとうれしいお言葉もいただきました。

ベネッセコーポレーション様はチームの各作業場に大型ディスプレイでMackerelのダッシュボードを表示してチームメンバーがすぐに気付ける環境を用意されていたりとMackerelをご活用いただいております。またベネッセコーポレーション様と一緒にAzureの監視に関するイベントなども開催できればと思っています。

おわりに

今回メディアスポンサーとしてde:code 2019に参加でき、予想以上に得るのもがありました。Kubernetesの本番利用への関心の高さをセッション数や参加者数か感じるられ、そのなかでKubernetes環境の監視の知見や経験を求めている方が多いながら、まだまだ試行錯誤の段階だと実感しました。今後も日々の活動だけでなくイベント参加などを通じて技術動向やユーザーの状況をキャッチアップして、Mackerelチームからも情報発信していければと感じています。