こんにちは、MackerelチームCREの武藤( id:kmuto )です。残暑厳しい折ですが、今回のアップデート内容をお知らせいたします。
- APM監視下のサービスにエラーが生じているときにサービスマップ上で視覚的に示すようになりました
- mackerel-container-agentを読み取り専用ルートファイルシステムで実行できるようにする設定を追加しました
- Debian 13 Trixieをmackerel-agentのサポートOS対象に加えました
- mackerel-plugin-snmpプラグインでポート番号を任意指定できるようになりました
- mackerel-agent-pluginsにおいてAWSに関するプラグインを同梱から外しました
- 【予告】アラート通知における数値の表現を変更します
- Go Conference 2025 にはてながシルバースポンサーとして協賛、Mackerelがブース出展します
APM監視下のサービスにエラーが生じているときにサービスマップ上で視覚的に示すようになりました
先日APM機能にサービスマップがβ版として加わり、お知らせもいたしましたが、すでにご覧になっているでしょうか。
このサービスマップをさらに改良し、呼び出し元サービスまたは呼び出し先サービスにエラーが発生している場合に矢印の色を赤く表示するようになりました。
今後とも正式化に向けてサービスマップの改善を進めていきますので、ぜひお使いになってご意見をお寄せください。
mackerel-container-agentを読み取り専用ルートファイルシステムで実行できるようにする設定を追加しました
Amazon ECSでのコンテナセキュリティ対策のひとつとして、読み取り専用ルートファイルシステム(readonlyRootFilesystem
)設定を有効にするという方法がありますが、mackerel-container-agentではホストIDをファイルに書き込んでいるため、この設定を有効にするとコンテナの起動に失敗するという問題がありました。
この対応として、ホストIDをファイルではなくメモリに格納する設定を追加しました。mackerel-container-agent v0.12.0より、ホストIDを環境変数MACKEREL_HOST_ID_STORE
あるいは設定YAMLファイルのhostIdStore
パラメータで格納先を切り替えることができます。
file
:従来どおりファイルに書き込みます(デフォルト)memory
:メモリ内に格納にします
なお、今回の修正はホストIDのみを対象としており、ファイルに書き込むようなプラグインへの対応は含んでいないことにご注意ください。
Debian 13 Trixieをmackerel-agentのサポートOS対象に加えました
2025年8月9日にリリースされたDebian 13(コードネームTrixie)を、mackerel-agentのサポート対象OSに加えました。
現在Mackerelおよびmackerel-agentがサポート対象としている環境については「対応環境」をご覧ください。
mackerel-plugin-snmpプラグインでポート番号を任意指定できるようになりました
ネットワーク機器などのSNMPエージェントからSNMPを使って取得した値をメトリック化するプラグインとして、mackerel-plugin-snmpプラグインがあります。このプラグインは対象のSNMPエージェントがUDPポート161を公開していることを前提としていましたが、ほかのポート番号で公開していた場合にそれを指定できるよう、--port
オプションを追加しました。
対応したバージョンは、mackerel-agent-plugins v0.89.0にて収録しています。
mackerel-agent-pluginsにおいてAWSに関するプラグインを同梱から外しました
2025年7月25日の告知で予告しておりましたが、mackerel-agent-plugins v0.89.0より、AWSに関するプラグインを同梱しないようになりました、
除外されたプラグインは以下のとおりです。同等の機能はAWSインテグレーションで提供しておりますので、そちらをご利用いただくことをお勧めいたします。mackerel-plugin-aws-ec2-ebsに関してはAWSインテグレーションによる代替が難しいため、引き続き同梱しています。
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-cloudfront
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-dynamodb
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-ec2-cpucredit
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-elasticache
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-elasticsearch
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-elb
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-kinesis-streams
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-lambda
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-rds
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-s3-requests
- https://github.com/mackerelio/mackerel-plugin-aws-ses
個別のレポジトリからダウンロードのうえ引き続きご利用いただくことは可能ですが、今後の開発の対象外となっていますので、ご理解のほどお願いいたします。
【予告】アラート通知における数値の表現を変更します
「10000000.123」のような非常に大きな数値を結果としてアラートメッセージに含めるときに、従来は「1.000000013E7」のようにわかりにくい指数表記となっていました。これを改善するために、以下のとおりの数値表現の変更を、近日実施いたします。
- 数値を指数で表記しなくなります
- 従来は小数点以下を切り上げていましたが、小数点第3位以下切り捨てになります
- 従来は小数点以下1桁を常に表示していましたが、小数点以下が0だった場合は小数点以下を表示しなくなります
値 | 以前の出力 | 新しい出力 |
---|---|---|
100.123 | 100.13 | 100.12 |
10000000.123 | 1.000000013E7 | 10000000.12 |
1000000.0001 | 1000000.01 | 1000000 |
8.0 | 8.0 | 8 |
この変更は、メトリック値を通知するようなすべての通知のメッセージが対象です。たとえばアラートメッセージの値を解析するシステムと連携されている場合には影響が出る可能性がありますので、ご注意ください。
Go Conference 2025 にはてながシルバースポンサーとして協賛、Mackerelがブース出展します
2025年9月27日(土)〜9月28日(日)に渋谷のAbema Towersで開催されるGo Conference 2025に、はてながシルバースポンサーとして協賛し、Mackerelがブース出展いたします。ご来場の際にはぜひお立ち寄りくださいませ。