将来予測機能による監視・グラフ範囲をURLに反映されるように ほか

7月24日(日) に開催された JTF2016 にて、Mackerel開発チームディレクターのid:Songmu が「Mackerelの技術の全て。これまでの道のりと更なる発展に向けて」というタイトルで登壇しました。

当日は多くの方にご来場いただきました。どうもありがとうございました。

登壇資料はこちらに公開されています。

Mackerelの技術の全て。これまでの道のりと更なる発展に向けて

今週のアップデート情報です。

将来予測による監視ができるようになりました

式による監視機能で使える関数に、線形回帰関数を追加しました。

これにより、将来予測による監視を設定することができるようになります。

例として、ファイルシステムの空き容量が枯渇するまでの残り日数を監視してみましょう。

線形回帰した値が閾値になるまでの秒数を取得するtimeLeftForecast()を使います。

実際に監視するための式の一例は以下のようになります。

scale(timeLeftForecast(host('host_id', 'filesystem.drive.used'),'3mo', 2000000000000), 1/86400)

上記は、「指定したホストのfilesystem.drive.usedメトリックの3ヶ月間の値を用いて線形回帰した値が、2TBに達するまでの日数」を得るための式となります。

式をひとつずつ分解して解説していきます。

まず、host('host_id', 'filesystem.drive.used') によって、指定したホストのfilesystem.drive.used メトリックが得られます。

これにtimeLeftForecast()を適用します。timeLeftForecast()の引数はそれぞれ、"metrics", "duration", "threshold"となり、上記の例では指定したホスト3ヶ月間の値を用いて線形回帰した値が、2000000000000byte(2TB)に達するまでの秒数が得られることになります。

最後に、得られたファイルシステム枯渇までの秒数を、scale()関数を用いて日数に換算しています。

このように、式による監視機能を用いることで、取得したメトリックに対して様々な視点から監視を行うことができます。

詳しくは以下のヘルプをご覧ください。

mackerel.io

式による監視は、実験的機能としての提供となります。

実験的機能を利用するには、以下のヘルプをご覧ください。

mackerel.io

グラフを見ながら式を編集できるようになりました

式による監視の設定画面、カスタマイズしたグラフのパーマリンクの2箇所で、式を編集するエディタを追加しました。

入力した式がリアルタイムでグラフに反映され、式を書く際の試行錯誤がしやすくなります。

式による監視については前述のヘルプを、カスタマイズしたグラフについては以下のヘルプをご覧ください。

mackerel.io

グラフの範囲操作がURLに反映されるようになりました

グラフの表示範囲をスライダーなどで調整した際に、グラフの表示範囲がURLに反映されるようになりました。

これにより、画面上で表示範囲を調整したグラフを共有しやすくなります。

メンバー招待時に閲覧のみユーザを指定できるようになりました

先週リリースした閲覧のみのユーザ設定機能ですが、これまではすでにメンバーとして参加しているユーザに対して切り替えることができるだけでした。

今回のアップデートで、あらかじめ招待を送る段階で閲覧のみのメンバーかどうか指定できるようになりました。