今年の4月、Mackerelにログ機能を提供するお知らせをさせていただきました。記事の中では「2026年夏〜秋頃の公開を目指して現在進めています。」とお伝えしていましたが、オープンβとして2026年7月16日(木)に公開することになりました。
正式な提供開始の前に、Mackerelのログ機能をβ版として実際に触っていただけるようになります。この記事ではβ版でどのようなことができるのか、そしてログ機能がどんなチームに役立つのかを、公開に先立ってご紹介します。
Mackerelのログ機能で私たちが解きたかった課題
ひとくちにログといっても、システムのイベントログやセキュリティログ、アクセスログなど様々な種類があります。こうしたログがある中で、私たちは障害対応の場面において取り扱うログについて注目することにしました。
そして、以前のお知らせでは、ログの扱いについて私たちが感じていた課題を整理しました。あらためて、要点をお伝えすると以下の3点があります。
- ログを使いこなせる人が、一部の熟練者に偏ってしまう
- どのログの、どこを、どう見るかが暗黙知のまま、言葉・文章にならない
- ログの調べ方が個人にとどまってしまい、チームで同じようになぞれない
障害対応の場面を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。経験を積んだエンジニアであれば、「まずこのログの、この部分を見て、次にここを絞り込む」という道筋が頭の中にあります。しかし、その道筋は本人の経験として培われてきたもので、ほかのメンバーが同じようにたどれるとは限りません。結果として、特定の人がいないと調査が前に進まない状況が生まれてしまいます。
システムを運用しているチームであれば、ログそのものは多く存在しているはずです。しかし、足りていなかったのはログを見る力をチーム全体に行き渡らせる仕組みの方でした。この課題に対して、Mackerelのログ機能は応えていきます。
β版で試せる体験
β版では、大きく2つの体験を用意しました。機能の細かな仕様の前に、まずは「こんな風に使える」という手触りをお伝えできればと思います。
誰でもログを眺められる、探せる
ひとつめは、ログを検索して見たいものにたどり着ける体験です。これはログの活用を始めるための基本中の基本ですが、Mackerelらしい体験を意識しています。
一般的にログを検索するときは、条件となる「クエリ」を書いて検索をはじめます。しかし、クエリを書くときにはログにどんな内容が書かれているのかを意識する必要があるため、効果的な検索を行うためには経験を積む必要があります。そこで、Mackerelのログ機能ではまず必要なサービスのログを見て、そこから絞り込むという流れで使えるようになっています。
また、JSON形式で送られてきた「構造化ログ」を効率的に検索するための体験も用意しています。構造化ログは属性と値がセットになっています。ある属性の値を検索したいという場合にも、クエリを書くのではなく画面上で簡単に検索条件を組み立てられるようになっています。

検索条件をチームで共有できる
ふたつめは、たどり着いた検索条件を保存して、チームで使い回せる体験です。
ここが、私たちが今回のMackerelのログ機能で一番試していただきたいと考えているところです。熟練者が「障害のときはまずこれを見る」という検索条件を保存しておけば、他のメンバーはそれを呼び出すだけで、同じ調べ方をなぞって調査を行えます。これまで、個人の頭の中にあった「どこを、どう見るか」が、チームの共有財産になります。
先ほどお伝えした、構造化ログを簡単に検索できる仕組みと組み合わせることで、特定の状況で「この属性の値だけを変えて検索すればいい」というような知見も、チームの知見になります。
また、検索条件を保存しなくても、自分を含めたチームの誰かが検索を行ったら、チーム検索履歴として残る仕組みも用意しています。チームで同じ検索を繰り返すような場合にも役立つ体験となっています。
熟練者の操作を、チームで再現できる。これは、Mackerelの特徴のひとつである「育てる監視」の考え方をログの世界にも広げていく試みでもあります。

どんな人に使ってほしいか
β版は、特に次のような方々に触っていただけると嬉しいと思っています。
ひとつは、チームで障害対応にあたっているエンジニアの方です。日々ログと向き合う中で「自分の調べ方を、もっと手早く、確実にチームで再現したい」と感じている方には、検索と保存の体験がそのまま役立つはずです。
もうひとつは「ログを見たいけど、どこを見れば良いかという知見が属人化している」と感じているチームのテックリードやマネージャーの方です。調査の進め方が特定の人に依存している状態は、チームにとっての不安の種となります。検索条件をチームで共有できる仕組みは、この不安を解決するための助けになります。
もちろん、これから監視やログの活用に本格的に取り組んでいきたいという方にも、気軽に試していただける内容になっています。
公開日と、これからのご案内
詳しい使い方や設定の手順は、β版公開の2026年7月16日(木)にあらためて記事でご案内する予定です。公開されたらすぐに試したいという方は、次の2つをご準備いただくとスムーズです。
- Mackerelのアカウント(まだの方はこちらからご登録ください)
- 公式X(@mackerelio_jp)のフォロー
公開のタイミングや当日の記事は、公式Xでもお知らせします。続報をお待ちください!